墨出し機器の骨董品

今ではほとんどの職種の方が
レーザー墨出し器を所有されておりますが
あ、レーザー墨出し器とは
直線が床や壁などに投影される機械のことです
こちらで紹介してます

測量・墨出し機材のご紹介

数十年前は
墨出し屋さんくらいしか
持っておらず
その方式や大きさなども
今とはずいぶん違うものでした

そして
人と違うものを持っているという
自己満足ではありましたが(笑)
当時あまり持っている方が少なかった
HILTI(ヒルティ)という
リヒテンシュタインに本社を置くメーカーの
レーザーを使っておりました

これが結構な重さで
ケースも横長でなかなかデカい!
しかも、放出される線は縦一本のみ!
という潔い機械で
それでも、当時は重宝したものです

それまでは
1.5kgの下げ振りで
垂直を測ってましたから
風の影響受けると斜めった墨なったり
不便でした

こちらはレベル
水平を測定する機械ですが
今はほとんど見られなくなった
「チルティングレベル」

今でもレベルのことを
「オート」持ってきて!
などと言いますが
そもそも昔はオートではなかったのです

え?何が自動になったの?
と思われる方も多いと思いますが
このチルティングレベル
方向を左右に振るたびに
中を覗いて
二つの気泡を合わせなくてはならず
しかも暗い場所だと
横からライトを照らさないと
気泡管が見えない
といった感じで
今のように自由に
ぶんぶん回して見られるようには
なっていなかったのです

その部分が自動で合うようになったため
昨今のレベルは「オート」と
呼ばれるようになりました

そしてこれは
超骨董品です

初めにご紹介したHILTIのレーザーと
機能は全く一緒
なのにこの大きさです
おそらく5Kg以上はあったと思います

方式も
ヘリウムネオン(HE-NE)ガスという
ヘリウムとネオンの
混合気体を媒質としたレーザー
現在販売されているレーザーは
ダイオード方式

そして、なかなか揺れが止まらない
中心の透明な円筒カバーは
中心部の下げ振り機構を
止めるための補助で使うものです
ゆっくり下げると
徐々に中身の下げ振り部分が
解放されていきます

何より不便だったのは
電源コンセントを必要とするところでした
そばに電源がなければ
延長コードが必要でしたし
だいたい現場の電気は弱いので
レーザーが点滅
最悪は消えてしまうことも多々あり
なかなか好条件でないと
使えませんでした

ただ優秀な部分もありました
レーザー発光部に
「絞り」リングがついていたので
距離に応じて線を絞れる
いわゆる「細く」できたのです
その細さは今のレーザーではかなわないくらい
そして明るかったです

このT2ファージウィルスのような
へんてこりんな形をしたレーザー
運ぶときは隣の通称「サンドバック」に
入れて運んでおりました

ちなみになんですけど
なぜこんな写真が残っているのかというと
使わなくなったので
オークションでさばこうと
撮ったものだったのです
(当時は個人所有でした)

上の二つはすぐ売れましたが
さすがに電源を必要とする
T2ファージレーザー(笑)だけは
いくら待っても売れませんでした・・・

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この記事を書いた人

30年弱
墨出しをしている
元プログラマで多趣味なオサーンです

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